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ブラフマンの埋葬

Pic00381 この小説の登場人物には名まえがない。ただひとり、ブラフマンを除いては。しかし彼は人ではない。動物であるのは間違いないが、なにであるかはわからない。

主人公(と思われる)男は「僕」で、その他の人物は“なにをする人か”がそのままその人自身を表す呼び名となっている。たとえば碑文彫刻師。あるいはクラリネット奏者。舞踏家。詩人。レース編み作家。「僕」はなにものをも生み出さないから、「僕」と表現されているのだろう。

「名まえをつけてよ」

僕は言った。

「どうして俺が?」

「だってあなたは、言葉を刻む専門家じゃないか」

ブラフマンの名まえは、こうして決まった。

小説を読むとき、私の選択基準はふたつある。ひとつは話の筋がおもしろいもの。そしてもうひとつは言葉の使い方とか表現、世界観に感じ入るもの。小川洋子さんの小説はどうやら後者らしい。碑文彫刻師とかレース編み作家とか、どうしてそういう職業の登場人物を考え付くんだろう。もちろん、この小説の世界にはぴったりなんだけど。

この本は装丁も好き。昔は本だけはたくさん所有していた。でも今は違う。物は極力持ちたくない。本も同じ。けれどやっぱり手元に置いておく本もある。そういう本は、案外、装丁で選んでいるのかもしれないなあ。

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コメント

inoemonさん★
選ぶ基準ってその人の価値観が出ますね。
「主人公がどん底でない」って深っ!!
inoemon基準、鋭くポイントついてます。

何か深い世界観の本ですね、ちょっと見てみたい。
私の本を選ぶ基準は、第一に「主人公がどん底でない」。第二に「人がむやみに死なない」です!それで日本語が美しいとさらにグッドですよね♪

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